2008年7月1日から新たに施行される、特許出願・実用新案登録出願の意見書提出の指定期間延長制度

特許庁は、意見提出通知の際、指定期間の自動延長可能期間(2月)を、最大4月までとする、特許、実用新案審査事務取扱規程を改正して、2008年7月1日から施行する。

現在、出願人の期間延長申請に対する承認の要否を、審査官が利害関係人の利益を考慮して決定するように規定して、期間延長承認の要否決定に関する具体的な運営基準がなく、無分別な期間延長も承認する事例が発生しており、このような無分別な期間延長は、特許手続きの遅延、第3者の監視負担増加など、特許行政の効率低下の要因となっていた。

改正した内容によると、意見提出通知の際、指定期間の自動延長可能期間(2月)を、最大4月までとし、延長申請期間が、延長申請可能期間内の場合、申請書受付により自動承認されたものとみなす。

そして、延長申請可能期間を超過した場合は、延長申請書に記載した疎明事項(自動延長申請可能期間(最大4月)を超えた際に提出する、疎明事項の認定事由参照)を基に、追加延長が必要であるかの要否を審査官が判断して、超過した期間に対する全部または一部の承認の要否を決定することにし、意見提出通知の際と延長申請可能期間1月前に、それぞれ案内文を通知することによって、出願人に事件対応の機会を十分に付与することにした。

これによって、無分別な期間延長を制限するなど、現行の指定期間延長制度の運営上現れた、一部の不備点を改善、補完するこによって、特許行政の効率の増大、及び第3者の監視負担の軽減を期することにした。



疎明事項の認定事由


自動延長申請可能期間(最大4月)を超えた際に提出する、疎明事項の認定事由は、次のとおりである。ただし、第3者が審査請求をした場合は、1〜5の場合は不認定

1.期間満了前1月以内に、初めて代理人を選任し、あるいは選任の代理人全員を、解任・変更した場合
2.期間満了前1月以内に、出願人の変更届を提出した場合
3.期間満了前2月以内に、外国特許庁での審査結果を受領して、同審査結果を補正書でもって反映しようとする場合(この場合、申請書提出の際、当該審査結果通知書の写し、及びその基礎となった請求の範囲の写しを共に提出しなければならない。)
4.意見提出通知書の送達が、1月以上遅延した場合(1月追加延長可)
5.原出願または分割出願が、審判又は訴訟に係留中の場合
6.拒絶理由に係る試験及び結果測定に、期間がさらに必要な場合
7.出願人の責めに帰することができない事由の発生等、期間延長が不可避な理由によって必要であると認められる場合