医療診断関連技術の特許許与範囲の適正化のための、 医療・衛生分野及び医薬分野審査基準の改正

1.改正の要旨

 医療診断方法と関連する発明の中、実質的には、医療診断方法であると認められても、医師の職業的な“臨床的判断”を含まない場合は、特許の対象として認める、審査基準の改正

2.改正の理由

 イ.ヒトの身体を対象にして、医師が行う手術又は治療及び診断方法のような医療方法発明は、国民の医療利用の接近性の保障の公益的な側面を考慮して、原則的に、特許を受けることができなかったが、生命工学、電子及び光学、原子力技術が、医療分野に活用されるにつれて、医師の所見が含まれない診断技術が、続々と登場しており、そのために、全世界的に、医師の臨床的診断が排除された、科学技術分野の診断技術と関連しては、特許領域に含ませるべきであるとの意見が引き続き提起されていた。

 ロ.特許庁の、この度の審査基準の改正は、医師の医学的知識と経験が適用される、臨床的判断にまで特許を付与することは、公益的側面において、適切ではないけれども、医師の所見が排除された診断技術は、科学技術とみなして、特許登録を可能にする、世界的な傾向を反映。

3.改正の内容

 改正審査基準に依ると、“臨床的判断”、即ち“医学的知識及び経験を基に、疾病又は健康状態を判断する精神的活動”が含まれない、医療診断と関連する方法発明は、特許対象として認められる。

例えば、疾病の診断のために、試料から特定物質を検出する、方法又は診断と連関する各種データの、収集、分析、測定方法も、“臨床的判断”を含まない限り、特許として保護を受けられる。

而し、“臨床的判断”を含まない場合であっても、診断に必要なデータを収集する過程において、“人体に直接的であり、一時的でない影響を与える行為”を含む方法発明の場合は、そのような行為を、医師の直接的な措置が必要である医療行為であるので、特許対象から除外される。

従前の審査基準によると、実質的診断方法とみなして、特許対象から除外されたが、改正審査基準によると、認められる事例

@大膓癌の診断に必要な情報を提供するために、患者の試料から、抗原-抗体の反応を通じて、癌マーカーAを検出する方法

A腎臓疾患の診断のために、尿から、アルブミンを検出する方法

B心電図を測定するための、電極の配置方法

従って、医療方法発明の中、ヒトの身体を対象にする疾病の、予防又は治療方法は、産業上利用可能性を欠いた発明とみなして、依然と、特許を受けることができないが、診断関連発明は、臨床的判断に関する段階を含まない場合、特許が可能になる。

4.改正の施行

改正された審査基準は、2008年1月1日から施行し、現在、係留中の出願件において、請求項の記載が、“…診断する段階を含む…疾病の診断方法”としている場合に、診断段階を削除し、“…疾病の診断方法”を、適切に、“…の検出方法”、“…データ収集方法”、“…分析方法”、又は“…測定方法”等に修正すれば、特許を受けることができる。